【器】
日本料理の器は季節、時期、用途などによって使い分けられます。茶道などでも同じだと思いますが、自分が見習いの頃は先ず、器の名前や種類、意味合いを覚える事が大切だと教えられました。それくらい 器と日本料理は繋がりがあります。
今日はちひろの食器庫にあった2つを紹介します。
①はこれから開花時期に入り 秋の七草にも数えられる『桔梗』(ききょう)の花です。 これから秋にかけて使われます。
②は『魁』(さきがけ)です。中国由来の赤絵の器によく使われています。これは、何かに先駆けて…や、人より1歩先に出るなど 縁起の良い時に使わたり、正月や事初めなどの行事に使うと良い器です。
現代は無地の器もたくさん良い物がありますが、良い料理屋さんに行くと、必ず器にも意味合いを持たせてあります。料理だけでなく、器や設えなどの視点で楽しむのも日本料理屋の楽しみ方の一つだと思います。
【余談】
和歌山の人でも あまり知らない人が多いのですが、ちひろの近く 和歌山の鈴丸(畑屋敷辺り)で紀州藩の官許を受け『瑞芝焼』(ずいしやき)という陶器が焼かれていました。
青磁の鮮やかな色が特徴です。今は、善明寺に1軒だけだそうです…😭