魚の小話-初鰹-(料理長より)

【初鰹】

鰹は回遊魚です。23月頃、鹿児島南部より黒潮に乗り 北上し(初鰹)始め、親潮とぶつかる三陸沖まで行くと 今度は南下し始めます。(戻り鰹)

 和歌山ではすさみ町や串本町の1本釣りの『ケンケン鰹』や『しょらさん鰹』が有名です。

 

 初鰹は脂が少なくサッパリしているのが特徴で 反対に戻り鰹は餌を豊富に蓄えた後なので脂が乗っているのが特徴です。

食べ方としては、サッパリした初鰹はお造りにして生姜醤油で、脂が乗っている戻り鰹はタタキにしてポン酢で食べるのが個人的には良いかと思います。

 

また、鰹は縁起物としてもよく使われ、鰹節は昔の武家社会では出陣の際、勝男武士といってこれを飾り 男性の力強さを象徴していたと言われています。今でも、端午の節句の内祝いや結納品などに使われています。鰹節は保存食の為、(永遠に)という意味を込めて、実を結ぶ梅飾りをつけるのが習わしです